染色方法について

「染」について

手ぬぐいの染め方には、大きく3種類がございます。
このうち、「手捺染」と「注染」が本染めと言われています。
「手ぬぐい」らしい風合い(肌触り、色合い)をお求めでしたら、本染めをおすすめいたします。

項目\
 染め方
手捺染
(てなせん)
注染
(ちゅうせん)
顔料
プリント
複雑な柄の再現性
使用できる色数、色合わせ
グラデーション × ×
色の裏通り ×
色の耐久性
生地の肌触り ×
価格

手捺染(てなせん)について

手捺染手順
1. スキージー(木のヘラ)と型を使います。型は1色につき1枚です。
2. 手ぬぐいを1枚ずつ染めます。
3. 加熱し、色を固着させます。その後洗濯をし、余分な染料を落とします。

■色の裏通り

手捺染は、生地の片面のみに型染めを施すもので、注染のような完全な裏通りではありません。
表面に対して裏面は 7割程度となります。

■色の耐久性

染料の違いにより、手捺染は注染よりも色落ちがしにくい染め方です。

■型について

手捺染に使用する型は、使い捨ての型になります。
年度ごとに同じ柄を染める場合は、その都度型を作成することになり、型代をいただくことになります。

注染(ちゅうせん)について

注染手順
1. 晒生地を糊と交互に重ねます。
2. 上から染料を注ぎます。
3. 生地の糊と余分な染料を落とします。

■手染めの風合い

注染は、明治時代に開発された昔ながらの伝統的な染色方法です。
色が光や洗濯に弱かったり、色のにじみがあったり、1枚1枚の柄にズレが出たりします。
その仕上がりの曖昧さが注染「手ぬぐい」の味になります。

■色の耐久性

液体の染料を使うため、手捺染に比べて色落ちがしやすい染め方です。

■型について

注染に使用する型は、保管型になります。
毎年同じ柄で、色を変えてご注文いただくお客様もいらっしゃいます。

染料と顔料について

染料と顔料
1. 顔料は専用の機械を使用して一気に染め上げます。
2. 染料は繊維そのものに染み込みます。
3. 顔料は繊維の上に乗ります。

■デザインの再現性

グラデーションはできませんが、細かな再現を得意とします。
再現をお約束できる最小線幅は 1mm です。

■型について

顔料に使用する型は、1年のみ保管可能です。
以降も保管をご希望の場合、別途保管費用が掛かります。