2020.03.31

日本橋 うなぎ 喜代川様

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うなぎ喜代川の五代目若旦那と若女将に、オーダーしたオリジナル手ぬぐいと安坊についてお話を伺いました。

【喜代川 プロフィール】
明治7年創業、日本橋小網町にある鰻の老舗。江戸情緒が残る、趣の深い木造家屋の店が目印。名物の鰻は、ふっくら、そしてさっぱりとした上品な味わい。
http://www.unagi-kiyokawa.com/

「私の嫁入りに合わせて誂えました」
– 今回の手ぬぐいは、どのようなタイミングでオーダーされたんでしょうか?
(若女将)
私の嫁入りに合わせてオーダーいたしました。
昔から踊りと三味線の習いごとをしている関係で、手ぬぐいを作ったことはありましたが、今回のように、デザインからオリジナルでオーダーするのは初めてです。
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浅草神社での結婚式の帰りに、浅草店へ顔を出してくださいました。

– 習い事のどのようなシーンで手ぬぐいを使うんですか?
「おさらい会」と呼ばれている発表会があるので、そこにいらっしゃったお客様に、お返し用として手ぬぐいをお渡ししています。これは、慣習ですね。
皆さんにお渡しするとき、「オーダーメイドで作った」と一言添えると、必ず「のし」から出して、柄を楽しんで、「この模様は何の意味があるの?」って聞いてくださいます。
私がデザインの説明をすると、すごく反応が良いんですよ(笑)。

喜代川様の手ぬぐいをご紹介します!
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製作した手ぬぐいの色は「退紅色」(左)と定番の「藍色」(右)。「退紅色の字面を見て、”これいい!”って思いましたね」(若女将)

– このデザインにはどんな意味があるのでしょうか?
(若女将)
一見、何が描かれているのか分かりませんよね(笑)。
このデザインは、角文字の「キ」に丸い「よ」、三本線の「川」から作った、「キよ川」の総柄模様になります。見えてきましたか(笑)?
「キ」と「川」のつながりや、浴衣に仕立てたときの柄の出方など、専門家ならではの計算でデザインを考えてくださいました。

– 素敵ですね。これは若女将のご指定だったんですか?
(若女将)
いいえ、安坊さんのデザイナーさんが考えてくださったんです。以前、5~6年浅草に住んでいたことがあって、その頃から頻繁に安坊さんに立ち寄っていたんです。
お店での何気ない会話の中で、喜代川に嫁ぐことや、いつか手ぬぐいをお願いしたいことを話していたら、…あるとき電話がかかってきたんです。

– その電話とは、どのような内容の(笑)?
(若女将)
「デザインができましたよ」って(笑)。
もう嬉しくてお店に伺うと、デザイナーさんがこの模様を見せてくださいました。はじめは何が書いてあるのか読めなかったです。でも、デザインの詳細を聞いて、「なるほど素敵だな、これはいいな~」って思いましたね。
いずれ作りたいと思っていた夢が、突然叶ってしまったので、もうビックリでした。
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「ご縁のある方すべてに、嫁入りの報告と一緒にお渡ししております」

– 若旦那には手ぬぐいのお話はされていたんでしょうか?
(若女将)
内緒で、製作を進めていましたね(笑)。

– 若旦那、初めて手ぬぐいを見たときのご感想を教えてください。
(若旦那)
最初は、私も読めなかったですね。まさか、屋号が入っていると思いませんでした。この「キよ川」手ぬぐいは、はじめての「喜代川」のオリジナルの手ぬぐいになりました。今まで、手ぬぐいを作ったことがなかったんですよ。

– 作った手ぬぐいは、どのようなご縁の方にお渡しされていますか。
(若女将)
先ほど申し上げました通り、三味線の「おさらい会」のお客様に配りました。あとは、結婚式でお世話になったコーディネーターさんや髪結いさん、カメラマンさんに配りました。今でしたら、ご常連様にお配りしています。 ご縁のある方すべてに、嫁入りの報告と一緒にお渡ししておりますね。
(若旦那)
これから、クールビズを推進する日本橋のイベント「ECOEDO2012」に参加しますので、そのイベントのノベルティとして考えています。夏のイベントなので、手ぬぐいがちょうど良いと思いまして。
涼しげな色に染めてオーダーしようと考えています。
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染め物屋で誂える「のれん」と「手ぬぐい」について

– 喜代川さんではどのようなものを染め物屋でオーダーしていらっしゃるのでしょうか?
(若旦那)
喜代川では、皆様を真っ先にお出迎えする、お店の「のれん」を染め物屋さんにお願いしています。今使っているのは、だいぶ前に誂えたものだと思いますね。
(若女将)
喜代川には、のれんが2枚あり、シーズンごとに取り替えています。毎年5月末の昼休みに涼しげな「麻のれん」に変え、9月末の昼休みに冬用の「綿のれん」に変えています。どちらも“昼休みに”というのが決まっているので、その日はお昼と夜に来ていただくと、違った雰囲気を楽しむことができるんですよ(笑)。
あとは、今回安坊さんにお願いした手ぬぐいですね。
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「あずま袋は、小さく折りたためて持ち運べるので便利ですよ」

–  手ぬぐいは、普段の生活のなかで、どのような使い方をされていますか?
(若旦那)
手ぬぐいはハンカチのように使っています。洗った手を拭いたり、汗を拭いたり。私は汗っかきなので、吸水性が良い手ぬぐいは欠かせないですね。すごく便利です。
(若女将)
私は、さっと何かを包むのに使ったり、台所で洗った食器の上にホコリよけとしてかけたりしています。タペストリーとして使っても雰囲気でますよね。あずま袋にするのもおすすめです。

– 夏は浴衣でのご接客になるのでしょうか?
(若女将)
はい。私と大女将は浴衣なんですって。浴衣に仕立てて着られたらいいなと思います。 楽しみですね。

– では最後に安坊へ、ご要望などあれば教えてください。
(若旦那)
先々の話ですが、半纏を誂えたいと思っています。またその時は、アドバイスをお願いします。
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喜代川様の中庭にて。趣ある空間を、より一層演出します。

– 喜代川様、本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

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    染の安坊20周年/4月19日より記念品200cm手ぬぐいを販売開始いたします

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    【2024年春新作】手ぬぐい「水辺の柳」

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